ソテツの種子

ソテツの種子というものを見たことがありませんでした。
先日知人から分けてもらい、想像していたものよりもはるかに大きくてびっくりしました。

DSC00119.jpg

鮮やかなオレンジ色の実です。この中にクリーム色の種子が入っています。
ソテツは雌雄異株なので実がなるのは雌だけです。ソテツの種子をあまり見かけないのは、雄と雌が揃っていて受粉できる状況のものがあまりないからではないでしょうか。

DSC00120.jpg

この実は猛毒です。ですが食用にすることができます。毒抜きが必要なのですが、この方法を誤るとソテツ食中毒になり、死者も出たそうです。
「ソテツ地獄」という言葉があります。昔、南西諸島や沖縄で経済恐慌に見舞われた際に食物の代わりのこのソテツの実を食べて飢えをしのぎました。その時に毒抜きが不十分で死者を出したことから「ソテツ地獄」と呼ばれるようになったそうです。

DSC00286.jpg

近くのコーヒーショップではソテツが大きな植木鉢で育てられていて何鉢も置かれていました。南国風のディスプレイを作るのにはぴったりです。
今でこそ公園や学校などに植えられていて全国で見ることができますが、もともとは九州南部や沖縄に自生していたものです。

山梨県では冬になると寒さから守るためにソテツの葉を全部まとめてその上にわらをかぶせる習慣があります。

DSC00272.jpg

なんだかわら人形のようにも見えます。頭の部分についているのを「わらぼっち」と言います。
たぶん今の気候では、冬囲いをしなくても越冬できると思います。現に多くのソテツは、このようなことはせず、そのままの状態で冬を越しています。正月飾りのような意味合いが強いのだと思います。

ところで、ソテツは樹木でしょうか?
シュロやヤシの木や竹は樹木ですか?
昔、ラジオ番組の子ども電話相談室で「竹は草ですか?樹ですか?」と質問していた子どもがいましたが、そのときの先生が「竹は竹でいいんじゃないですか」と答えていたのを覚えています。

なるほど、どれかに分類したくなるのが人間ですが、竹という分野があってもいいわけです。
草と樹木の定義も実際にはあいまいで、肥大成長をするという観点で言えばシュロやソテツは年々大きくなっていきます。
竹は1年間だけ生長してその後の成長はありません。
そう考えればシュロやソテツは樹木ともいえますが、両者とも年輪がないので樹木ともいえないのではと思います。

わらぼっちの横にソテツの切り株があったので、これを見て樹木に分類できるか考えてみてください。

DSC00269.jpg

ソテツはソテツでいいんじゃないでしょうか。

関連記事

この記事が少しでもお役に立ちましたら下のミツバチのバナーを押してください。皆様の応援が記事を書く励みになっています。ᐠ( ᐢ ᵕ ᐢ )ᐟ



カテゴリ内で記事を移動する時はこの下のリンクから
     
日付順で記事を移動する時はこの下のリンクから

Comments 2

There are no comments yet.
カピバラ

赤い実

みつばちさん
赤い色を持った種子は、自分は毒を持っているぞ!と警告を発しているように思えます。
しかし、ソテツの種子は、それほどの毒々しさは無いですね。
四国の方のブログで、ソテツの木にキンリョウヘンがヤドリギのように生えてる写真を見た事があります。

  • 2020/01/21 (Tue) 10:36
  • REPLY
アグリ乙女

こんにちは。

いつも楽しく拝見させて頂いております。
私、5年前にソテツの赤い実を畑に植え、記念樹にしています。
台地の畑なので、防風林になるのかな?!
と、思い。
でも、ソテツは成長が遅いのですね。
防風林には不向きだったようです。

ソテツの赤い実をこそげとり、少し硬い実を開けて植えました。
発芽まで90日ぐらい、いやそれ以上です。
貴重な貴重なソテツです。

  • 2020/01/22 (Wed) 18:04
  • REPLY